鍼法も進歩する。
台風の影響で昨日までの猛暑が嘘のような過ごしやすい気温になりました。
通りを行き交う人達も昨日までは日傘だったのに、また雨傘に逆戻りです。大雨のなか徒歩で通勤通学される方は本当に大変だと思います。
ちなみに日傘と雨傘、ずいぶん昔からあるようです。
傘は雨の降らない古代エジプトで発明されましたが、用途は王族や貴族の階級を示すためでした。装飾品です。
それが雨の降る土地に伝わり、実用品の雨傘となりました。
それから3千年もそのままの形で使われています。
鍋やスプーンと同様に道具の完成形なんでしょうね。
鍼も同じくらい歴史があり、形もほぼ変わりません。
しかしどんどん細く短く安全なものが作られてきています。
工業技術が進んだお陰で鍼もより精密になっているのです。
進歩するのは道具だけではありません。鍼治療術も研究が進んでいます。
なかには鍼の古典に記された名人よりも現在の鍼師の方が優れている分野もあります。
例えば動作に着目した古武術鍼法がそのひとつです。
鍼の古典では生理活動の調整がメインで、動作の痛みはおまけです。
しかし人々の悩みは動作の痛みがほとんどです。
そのため痛みの治療は薬や注射にお株を奪われてしまっています。
本当は鍼が、そして活法が動作の痛みにとても有効なんだということを、少しづつ広めているところです。
この記事を書いた人
増渕 一成 (鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
栃木県鹿沼市出身
趣味は読書、熱帯魚、落語鑑賞。
活法研究会の提唱する碓井流活法(整体)と整動鍼法を施術の2柱としている。
活法研究会会員。
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