【クリスマスの話】
気がつけば年の瀬。来週はクリスマスです。
当院でもささやかながらクリスマスの飾り付けをしましたよ。
クリスマスがイエス=キリストの誕生日だというのは後世の作り話である、というのは有名な話です。
ではクリスマスの起源は何でしょう?
12月25日はキリスト教誕生よりずっと昔からミトラス神再生の日とされていました。
ミトラス神は元はミトラ(ミスラ)と呼ばれていました。
インドやペルシャ(イラン)で非常に古くから信仰されていた神様で、
バラモン教の経典(紀元前18世紀)やゾロアスター教の聖典にもその名前が記されています。
広くオリエントで信仰されていたミトラは、紀元前後にローマ帝国にも伝わって、ミトラス信仰として大流行しました。
(ラテン語は語尾にusを付けることが多い。ミトラusでミトラスとなる)
ローマ帝国は征服した属州の神様も取り入れる多神教の国です。
ミトラス信仰もキリスト信仰もOKでした。
夜より昼が長くなり始める冬至はミトラス神再生のめでたい日でした。
しかしローマ皇帝がキリスト教を国教に定めると、異教の神は姿を消していき、ミトラス信仰も消えました。
それでも12月25日は「死から復活した」イエスの誕生日としてミトラス信仰の名残があるのです。
余談ですがミトラ信仰は現代の日本にも伝わっています。
仏教の弥勒菩薩です。
56億7000万年後に全人類を救いに現れる弥勒菩薩を拝むことで、仏教徒もミトラ神、そしてキリストと繋がれるのです。
世界はひとつだ!と壮大な話になったところでおしまいです。
この記事を書いた人
増渕 一成 (鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
栃木県鹿沼市出身
趣味は読書、熱帯魚、落語鑑賞。
活法研究会の提唱する碓井流活法(整体)と整動鍼法を施術の2柱としている。
活法研究会会員。
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