【なぜインフルエンザは冬に流行するのか?】
鹿沼市の活法整体・鍼灸院、ますぶち治療院です。
『鍼灸師ってどんな人?』
そんなイメージしづらい生業をしているひとのブログです。
今回は「インフルエンザ」をテーマに語っていきます。
なぜインフルエンザは冬に流行するのか?
ようやく市内のインフルエンザが下火になってきました。
地元紙下野新聞には学級閉鎖の情報が毎日掲載されています。それが少なくなってきました。
しかし3月くらいまでは流行期です。もうしばらく注意が必要です。
さて以前ブログでインフルエンザまめ知識を書きました。今回はまめ知識に尾ひれを生やしてみようと思います。
私は鍼灸学生時代に、なぜインフルエンザは冬に流行するのか疑問に思い、病理学の先生に質問しました。
その時は私の質問の仕方が悪かったのか、はっきりした答えをいただけませんでした。
私の質問は「なぜインフルエンザは乾燥する冬場に流行するのですか?湿度や温度に関係ありますか?」でした。
そこで自分で調べてみると興味深いことがわかりました。やっぱり何でも自分でやった方が面白いですね。
結論から述べると「夏場でもインフルエンザウィルスはある。しかし暖かく湿った空気中では遠くに飛べないから感染しづらい」のです。
まず湿度が問題です。
湿度が高いとインフルエンザウィルスが水でコーティングされます。するとウィルスが重くなり遠くまで飛べなくなります。これで空気感染がしづらくなります。
くしゃみによる飛沫感染も同様に鼻水・唾液でコーティングされているので、近くにしか感染できないわけです。
そして乾燥しているとウィルスは24時間以上生存しますが、湿度50%だと生存時間が8時間まで短くなります。
こうした理由で湿度が高いとインフルエンザウィルスは感染しづらくなるのです。
次に温度です。気温と呼んだほうがイメージしやすいかも知れません。
気温が高くて暖かいと、空気は膨張します。するとそれだけ多くの水分を空気中に含むことができるようになります。
夏場のムワっとした蒸し暑い空気は湿気たっぷりです。インフルエンザウィルスは大量の水分に閉じ込められて身動きできません。
だから暖かく湿った空気中では遠くに飛べず、感染しづらいのです。
逆に寒く乾燥した冬場はインフルエンザウィルスにとって快適な環境となり、大流行するわけです。
学生時代の疑問が解けました。
加湿器の選択
加湿が重要とわかったところで加湿器のお話です。
加湿器は大きくスチーム式と超音波式の2タイプがあります。
スチーム式は水を沸騰させて蒸発させるオーソドックスなもの。超音波式は水を振動させて霧状にするものです。
治療院で両方を使ってみましたが、私はスチーム式に軍配をあげたい思います。
どちらも長所・短所があり、超音波式も捨てたものではありません。
しかし最大の欠点があります。
それは水道水のミネラル分が部屋中に拡散されることです。
何がまずいかというと、ミネラル分が電子機器の静電気に引き寄せられて付着するのです。
これが積もると回路がショートしかねません。実際にキーボードが白くなってきました…
安全をとって今後はスチーム式を採用することに決めました。
インフルエンザの鍼灸治療
話は戻ってインフルエンザです。
インフルエンザの症状を鍼灸ではどのように治療するでしょうか。
もっともインフルエンザを治療しに鍼灸院へ来る方はいませんし、安静が一番です。
仮に治療をする場合でも、特にインフルエンザを意識しません。
どの段階かによって異なりますが、基本は発熱から脳を守るために、のぼせを和らげます。
発熱はウィルスを退治する免疫反応なので冷ましてはいけません。
それから肩甲骨まわりの緊張を緩めて呼吸を楽にして、あとは自然治癒に任せます。
鍼灸は発熱中よりも、症状がひと段落した後の、長引く咳やこわばった体の痛みに向いています。
そのようなインフルエンザ後遺症がございましたら、ご相談ください。
増渕 一成 (鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
栃木県鹿沼市出身
趣味は読書、熱帯魚、落語鑑賞。
活法研究会の提唱する碓井流活法(整体)と整動鍼法を施術の2柱としている。
活法研究会会員。
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