【活法(整体)と肩の痛み】
こんにちは、ますぶち治療院です。
今回は五十肩に代表される肩の痛みのお話です。
急に右の肩が痛み出したとおっしゃる方。
前または横から腕を挙げていくと、首の付け根あたりが痛みます。
原因はおそらく荷物を上げ下げする力仕事による疲労です。
肩の周りをチェックすると胸も背中も強いコリがあります。
筋肉の緊張(コリ)が強くて腕が動かしずらくなっていて、
それを無理に動かそうとすると痛みが出るようです。
活法では肩こりにはズバリ「肩のこり抜き」という技があります。
そして骨盤の方から肩こりにアプローチする「坐骨切り」
肩を動かしやすくする「肩回し」。
これで立位と座位では腕がちゃんと挙げられるようになりました。
右上にして横になると少しだけ残っていますが、これは次回に持ち越しです。
この様に痛み始めたらすぐに治療すれば、一度の施術でもより良い結果が得られやすいです。
3日後、前回残った痛みに取り掛かります。
場所は同じく首の付け根。
そこが右上にして横向きに寝て、腕を横から挙げてくる時“だけ”痛みます。
この姿勢と立位・座位との違いは何でしょう?
それは腕自体の重さがかかる方向です。
立位と座位では地面に向かって垂直にかかりますが、
横向きでは体の中心に向かってかかります。
そうすると肩関節が詰まって狭くなります。
腕が体にめり込むような形になり、
ちょうど痛む首の付け根あたりがギュッと圧縮されてしまいます。
ここが縮み過ぎて痛むのでしょうか?
そこでまずは痛む場所そのものにアプローチしてみます。
「鉄球抜き」「首の牽引」の2つではあまり変化がありません。
ということは今回の原因は痛む場所ではなく、別のところにあります。
そこで一番遠い足からアプローチしてみます。
ふくらはぎへ試しに一手。
これだと挙げやすいとおっしゃいます。
ということは腰のコリも原因の一つです。
活法由来の整動鍼法でも腰から肩へアプローチするツボがあります。
そこも意識しながら「ロープ緩め」「骨盤伸ばし」で腰を経由して肩へ。
さらに肩回しで痛みなく挙げられるようになりました。
2週間後、また少しだけ痛みが出たのでもう一度施術です。
腰へのアプローチが効果的なのでここにもう一手加え、重点的に行います。
スムーズに動くようになって終了です。
このケースの様に、肩の痛みでも足腰に原因があるものも存在します。
すでに肩の痛みの治療を受けていてもイマイチ、という方は
肩以外に注目すると良いかも知れません。
増渕 一成 (鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
栃木県鹿沼市出身
趣味は読書、熱帯魚、落語鑑賞。
活法研究会の提唱する碓井流活法(整体)と整動鍼法を施術の2柱としている。
活法研究会会員。
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