腰痛・膝痛・坐骨神経痛・股関節痛・寝違え・腱鞘炎には、ますぶち治療院の「鍼(はり)治療」をおすすめします。
ますぶちマッサージ・はり・きゅう治療院

【鍼と電気の話】

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2016年2月1日

新年早々、掘り出し物を発見!
アイザック・アシモフ『フランクリンと凧』
昭和44年初版本なのにかなり状態も良い!

フランクリンと凧

ベンジャミン・フランクリンは

実業家・物理学者・気象学者・政治家・外交官・物書きで発明家
というマルチな才能を持つアメリカ最大の偉人です。

100dollars

100ドル紙幣の肖像画のおじさんです。

 

彼の発明した2焦点眼鏡(遠近両用眼鏡)は現在も多くの人に愛用されています。
最大の発明は2つあり、ひとつはイギリスからの独立を成功させたアメリカ合衆国そのもの(バルザック談)
もうひとつは避雷針です。

 

日本では地震・雷・火事・親父と上から2番目に恐れられた雷の被害を抑制する方法を発明した訳です。
これは人類史に残る偉業です。
雷雲に凧を揚げて雷を引きずりおろした実験は有名ですね。

 

しかし私が興味を持ったのはその前段階の、先端が尖った物はより遠くから電気を引きつける、という所でした。

 

電気が伝わる時に起きる現象は静電気と同じです。
帯電した物体に指を近づけると、ある地点でパチッという音と光が起こり、帯電が解消されます。

 

空気は電気を通しづらい絶縁体です。
しかし指と帯電物との距離が縮まると空気の層がだんだん薄くなり、絶縁できなくなります。
そうすると電気が薄い空気を飛び越えて指に伝わり、光と音を発生します。

 

フランクリンの実験では指か丸い金属を帯電物に近づけると、距離が2.5cmくらいのところで電気が音と光を出して流れました。
しかし先端の尖った金属製の針を近づけた場合は大きく異なりました。
距離が15~20cmであっても電気が流れたのです。
その場合は光も音も発生しませんが、暗い環境では弱い光が針に集まるのが確認できました。

 

フランクリンは尖った先端は電流を引きつけ、また放出すると判断しました。
凧に尖った金属棒を取り付けて雷雲に近づけた実験によって、その判断は正しいと証明されました。
こうして避雷針が生まれたのです。

 

ところで人体にも電気は流れています。
一本の神経が端から端まで情報を伝える方法は電気信号です。
人体は一つの細胞の内側と外側で電位差ができるように自動調節します。
常に体内では電気が行きかっているのです。

 

これを生体電流と言います。
動物の中にはこれを察知して狩りをするものもいます。

 

さらに体が傷ついたときは患部と健全な部位で電位差ができて、患部に向かって電気が流れやすくなります。
これを負傷電流(損傷電流)と言い、傷の修復を助けます。

 

鍼治療で痛いところに鍼を刺す方法があります。というかそれが主流です。
避雷針と負傷電流の理論を組み合わせると、鍼で損傷部位に電流を引きつけやすくしているといえます。
これが痛いところに鍼をして寝かせておく方法のメカニズムなのかも知れません。

 

当院では傷以外の理由で痛む場合、痛むその場所に原因はないと考えて施術します。
痛むところは被害者で、真犯人は別のところに潜んでいるのです。
実際に真犯人に鍼をすると一瞬で体は変化します。

 

当院で鍼を受けられた方はお解かりになると思いますが、真犯人はまったく予想外のところに潜んでいます。
肩が痛いのに足だったり、腰が痛いのに手だったり、といった具合です。

 

また負傷電流を患部以外でアースする(と私が思っている)鍼もあります。
これは以前当院でも行っていたのですが、技術自体はとてもハイレベルなのにシャープに効かないのが不満でした。

 

鍼の効果に負傷電流は関係があっても症状によってまったく違う、と言えそうです。

 

最後に避雷針豆知識。
フランクリンは避雷針を皆が自由に使えるように特許を取らなかった。
教会は稲妻を神罰と考え、これを人為的に避けるのは不敬だと避雷針を設置しなかった。
結果教会が一番稲妻が落ちる建物になった。街で一番高い建物だったから。

この記事を書いた人

増渕 一成 (鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)

栃木県鹿沼市出身

趣味は読書、熱帯魚、落語鑑賞。

活法研究会の提唱する碓井流活法(整体)と整動鍼法を施術の2柱としている。
活法研究会会員。

詳しいプロフィールはこちらから。

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