腰痛・膝痛・坐骨神経痛・股関節痛・寝違え・腱鞘炎には、ますぶち治療院の「鍼(はり)治療」をおすすめします。
ますぶちマッサージ・はり・きゅう治療院

【治療力の源は「想像力」】

" 治療方針 "

2018年2月8日

鹿沼市の活法整体・鍼灸院、ますぶち治療院です。
『鍼灸師ってどんな人?』
そんなイメージしづらい生業をしているひとのブログです。

 

今回は「想像力」をテーマに語っていきます。

こんな人になりたかった

皆さんは理想の人っていますか?恋愛的な意味ではなく。
こんな人になりたい!(なりたかった)という人物像です。
なれる・なれないは別にして、何人か憧れる人物が思い浮かぶのではないでしょうか。

憧れの人物像は?

憧れの人物像は?

私は子供のころから誰かに憧れるということがありませんでした。
「すげー」と思ってもそこでおしまいです。
憧れとは自分がそうなりたい、その人物に近づきたいと思うことですが、それがありませんでした。
おそらく自分の能力の無さが原因です。最初からそこまで辿り着くのは無理だから、と諦めていたのでしょう。

 

しかしそれはネガティブ一色ではありません。自分が自分以外の誰かになることが嫌だったのです。
自分のことはそこまで好きではありませんでした。それでも自分と他人は違うもの。「わたし」と「あなた」が同じになるなんて嫌でした。

 

今でもそこは変わりません。鍼や整体の上手な治療家がいても、その人になりたいか?と問われれば「NO!」です。
技術レベルは近づきたいと思い努力は惜しみません。けど、そこまでです。

「想像力」が治療家の力

「わたしはわたし」「あなたはあなた」が私の基本スタンスです。
このお陰で治療家をやれています。患者さん達のネガティブな訴えに引きずられて自分が鬱になっては続けられません。

 

私は幼いころ自分が病弱だったので、患者さんがどのように辛いのか想像することが得意です。このお陰で同情せずに治療ができます。

 

想像と同情はまったく違います。
「想像」はそれぞれを対等な関係として尊重するスタンスです。
「同情」は上から目線です。自分は安全なところにいて見下ろしています。

 

そして献身とも違います。
「献身」は相手に下から接します。(献身と献身“的”は違う)
自己より他者が大切というスタンスは短期的には良くても必ず身を滅ぼします。

 

自己と他者の境界が弱い人は治療家に向きません。
医者がドライに見えるのは、そうでないと不特定多数のネガティブと向き合えないからです。
医者や治療家に必要なのは、原因と経過と治療を結びつける「想像力」です。

知恵者になりたい

そんな私ですが、数年前に「ああ、自分はこんな人になりたかったんだなあ」という人物に出会いました。出会ったと言ってもこちらが一方的に発見しただけですが。

 

幅広い知識があって、問えば答えが返ってくる。
物事について何時間でも考え続けて自説をだす。
自分の好きなことで結果を出して食べている。
時間やお金に縛られず飄々としている。
興味のあることにのみ全てのリソースをつぎ込む。
そしてどこにも属してない。

 

社会的には扱いづらいダメな人なのでしょう。けれどこういう人に私はなりたかったなあ。

 

この人物の特性のひとつ「幅広い知識」。特にこれは面白そうで心惹かれます。
特定分野の知識を身につけるのは割りと簡単です。興味がある物事を深く堀っていけばよいのですから。
そうした特定の知識に特化した者が専門家です。

 

しかしひとつの知識に偏りすぎると専門馬鹿(オタク)になってしまいます。一文字多いだけでえらい違いです。
専門馬鹿の何がまずいかと言うと、知識はすごくてもそれを使える範囲が狭いのです。使えないものをたくさん所有するのは自己満足にすぎません。

 

これに対して「幅広い知識」は使える範囲が広大です。これが「知恵」です。

 

ひとつ一つの専門知識は縦方向に積み重なっていきます。「知恵」はそれらを横断して使う方法です。

知識は縦に積み重なり、知恵はそれらを横断する

知識は縦に積み重なり、知恵はそれらを横断する

例えば日本神話専門の研究者がいたとします。この研究者の守備範囲は日本神話のみ。使い道はとても限られます。
ここにギリシャ神話の知識が加わるだけで、両神話の類似や成立時期から東西の交流がいつどのように行われたか?といったスケールの大きい文化人類学に発展します。
こうした広い視野から捉える「知恵」は個人の感性を豊かにしてくれるだけでなく、世界を変えて、文明を発展させていくのです。

 

知恵者には歴史を創る力がある。

知恵はマルチな才能に欠かせない

知恵はマルチな才能に欠かせない

知恵は想像力で生まれる

「知恵」のパートナーは「想像力」です。これは間違いありません。
様々な知識を想像力でつなげることで「知恵」となります。

 

「想像力」はどこにでも伸びていって別々のものを結びつけます。そして新しい「知恵」が生まれます。
この「創造力」は、AIにも負けない人間の力のひとつだと思います。

 

そして「創造」するのは楽しい。
それが何の役に立つのかわからなくても、「こんなこと思いついた俺って天才じゃね?!」と錯覚させてくれるだけでも素晴らしい幸福です。

知恵と創造の神トート

知恵と創造の神トート

皆さんも仕事や日常でいろいろと試行錯誤していると思います。
私も仕事では鍼・整体をいかに効果的に使えるか、日常ではいかに読書の時間を確保するか、日々試行錯誤しています。

 

楽しく試行錯誤して、何かが「創造」されると面白いですね。

この記事を書いた人

増渕 一成 (鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)

栃木県鹿沼市出身

趣味は読書、熱帯魚、落語鑑賞。

活法研究会の提唱する碓井流活法(整体)と整動鍼法を施術の2柱としている。
活法研究会会員。

詳しいプロフィールはこちらから。

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