腱鞘炎・バネ指
腱鞘炎・バネ指でお悩みの方へ
腱鞘炎ってなに?
腱鞘炎全般の症状
手を握ると指が痛い
物を持つとき指が痛い
ビンの蓋を開けるとき指が痛い
ドアノブを回すときに指が痛い
赤ちゃんを抱っこすると手首が痛い…
その痛みは腱鞘炎かもしれません。
腱鞘炎には指に起きるバネ指と、手首に起きるドケルバン病があります。
患部が異なるだけで、どちらも腱鞘(けんしょう)という所に炎症が起こる症状です。
腱は周りを腱鞘という膜で覆われています。
指を曲げ伸ばしするときに、腱鞘というトンネルの中を指の腱が行き来します。
腱鞘の内側には腱がスムーズに動けるように油分(滑液)があります(滑膜性腱鞘)。
腱鞘の外側は硬く、腱がズレないように固定しています(靭帯性腱鞘)。
このように腱鞘は二重構造になっています。
そのため腱鞘炎には①内側の滑膜の炎症と②外側の腱鞘が厚くなる炎症の2タイプがあります。
腱鞘炎全般の原因
腱鞘炎の原因には、指の曲げ伸ばしを繰り返す物理的な刺激、細菌感染、リウマチがあります。
育児での抱っこや、スマホのフリック動作も腱鞘炎の原因となります。
腱鞘炎全般の病態
炎症部位の痛みと腫れ、熱感、機能障害(動作制限)が起きます。細菌感染の場合は発赤と膿が生じます。
手首の親指側に発症する腱鞘炎はドケルバン病と言われます。
5本の手指に発症する腱鞘炎はバネ指とも言われます。
他に化膿菌の感染や結核性、リウマチ性の腱鞘炎があります。
化膿菌感染では発赤と膿を伴い、結核性では慢性の手や腕の腱鞘炎を生じ、リウマチ性では慢性の腱と腱鞘の炎症と腱の断裂を生じます。
一般的な対処方法
腱鞘炎全般の治療として安静と消炎薬、ステロイド注射、腱鞘切開手術が施されます。
細菌感染では抗生剤の投与、リウマチ性はリウマチ治療を行います。
バネ指ってなに?
バネ指の症状
指の曲げ伸ばしをするときに、指の腱が付け根で引っかかるため、指が曲がったまま伸びなくなります(ロッキング現象)。
そして指に力をいれると、腱が引っかかりから開放され、カクンという感触と共に急に伸びたり曲がったりします。
このときのバネのような動きから、バネ指と呼ばれます。
他に指の関節の痛みや、指の付け根に、押すと痛むコリッとした固まりを触れることもあります。
バネ指の病態
女性と幼児に好発します。
成人では、手をよく使う職業の女性の右親指に好発します。
子育て中の女性にも頻発します。
好発する順に、親指>中指>薬指>人差し指>小指となります。
幼児の場合、ほとんどが親指に発症します。
成人のバネ指は曲げ伸ばしのしすぎ(慢性的な指の使いすぎ)が原因とされますが、本当の原因は不明です。
幼児のバネ指は腱が先天的に厚いのが原因とされますが、本当の原因は不明です。
バネ指への一般的な対処方法
成人の場合では、手の使用を控えて安静を保ちます。
軽症にはステロイド注射が有効な場合があります。注射は週1回程度を数回行います。
幼児の場合では、自然に治ることもあるので4~5歳までは様子をみます。
夜は指を固定する装具を装着すると、数ヶ月で改善することが多いです。
安静で改善しない場合には手術が考えられます。成人は局所麻酔、幼児は全身麻酔を施し、腱鞘を切開します。
ドケルバン病ってなに?
ドケルバン病の症状
手首の親指側に起きる腱鞘炎をドケルバン病(de Quervain)と呼びます。
親指を使い過ぎたことで炎症を起こしたものです。
手首の親指側に痛みや腫れ、圧痛が起こります。
ドケルバン病の病態
手をよく使う方や、特に妊娠中~育児中の女性に多発します。
診断方法は、親指を4本の指で握りこみ、そのまま小指側に手首を曲げるフィンケルスタインテストがあります。
陽性の場合は患部に激痛が走るので簡単に判別できます。
ドケルバン病への一般的な対処方法
腱鞘炎と同様に、手の使用を控えて安静を保ちます。
改善されない場合は弾性包帯や装具による固定、鎮痛薬の軟膏や湿布、消炎鎮痛剤の内服が施されます。
症状が強い場合にはステロイド注射、そして手術では腱鞘を切開します。
当院の腱鞘炎全般の治療方法
腱鞘炎(指の痛み)には3種類あります。
①5本の指が痛む、いわゆる腱鞘炎
②カックンと急に曲がり伸びるバネ指
③親指の独特な腱鞘炎であるドケルバン病
発症の原因は様々ですが、共通の原因点は、背中や肩甲骨にあります。
背中や肩甲骨は機能的な意味で指の付け根といえる場所です。
指への施術は痛いだけで、あまり有効ではありません。そのため当院では指に施術をしません。
原因点である背中のツボへの鍼施術が最も効果的です。
なぜ鍼で腱鞘炎の治療ができるのか?
腱鞘炎・バネ指・ドケルバン病の治療には鍼治療がベストです。
しかしなぜ腱鞘炎に鍼治療が効果的なのでしょう?
腱鞘に腱が引っかかって炎症を起こしているのならば、背中のツボに鍼治療をしても引っかかりは変わらないのでは?と思うことでしょう。
実は背中のツボが指の動きをコントロールしているのです。指の「機能的な」付け根とはこのことです。
指の曲げ伸ばしだけでなく、ドアノブを捻る、ビンの蓋の開け閉め、ボタンを留めるといった「捻る」動作も同様です。
背中のツボが凝り固まると、指を動かし辛くなり、スムーズな曲げ伸ばしができなくなります。
伸び辛い指を頑張って無理やり動かすと、腱に大きな負荷がかかり、炎症が起こります。
鍼治療で指を動かしやすく調整すると、腱への負荷が減り、腱鞘に引っかからなくなるので症状が軽減するのです。
バネ指の病態の項目にも記載しましたが、腱鞘炎の本当の原因にはわからない部分があります。
指に着目していれば、背中にある「機能的な付け根」は見えません。これが原因不明といわれる所以です。
確かに重度に肥大した腱鞘には切開手術も効果的でしょう。
しかし手術をしても再発する腱鞘炎の話も耳にします。(すでに引っかかる腱鞘は切開されているのに!)
それは機能的な付け根が手付かずで放置されているからなのです。
腱鞘炎・バネ指の症例
追伸
腱鞘炎・バネ指で苦しむあなたへ
腱鞘炎・バネ指では、どうしても痛む指だけに目を向けがちです。
しかし本当の原因は、指から離れた背中に隠れているので、痛みの自覚がない背中に治療を施さなければなりません。
今まで指だけの治療を受けて効果の得られなかった方も、諦めず、ぜひ当院の治療を受けてみてください。
腱鞘炎のなかには慢性の炎症で、腱鞘が肥厚しすぎて、物理的に動けないものもあるでしょう。
そういった重い症状には手術が必要になります。
しかしあなたの腱鞘炎は手術が必要ないものかもしれません。
手術してしまうと後戻りできません。まず当院で鍼治療を施して、それでも改善しない重症の腱鞘炎だと判明してから手術を選択しても遅くないでしょう。
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